Web制作の副業の始め方|未経験から月5万・最初の案件と確定申告まで150案件の実務で整理

「Web制作の副業って、未経験から本当に始められるの?」——わたしが独立後にWeb系の勉強会で一番よく聞かれる質問です。

わたしは制作会社で7年(バナー制作からLP・コーポレート・ECサイト、最後はディレクションまで)働いたあと、30歳で独立し、フリーランス4年目で150案件超を受注してきました。独立した当初は単価が低くて後悔した側の人間なので、これから副業で始める人が同じ遠回りをしないための「順番」を、実際の案件数と金額ベースで整理します。

この記事は、月5万円を目標にWeb制作の副業を始めたい人が、最初の一歩から確定申告の実務までを一度に把握できる入口(ピラー)として書いています。各論はサイト内の関連記事に分けてあるので、必要な箇所だけ深掘りしてください。

この記事でわかること

  • 未経験からWeb制作の副業で月5万円に届くまでの「順番」(150案件の経験で再現性が高かった流れ)
  • 初心者が最初に受けやすい案件と、実際の単価レンジ(バナー積み上げ型とLP少数型で月5万の届き方が違う)
  • 副業で見落としやすい確定申告の20万円ライン・雑所得と事業所得の区分・住民税申告を国税庁・公的情報ベースで整理
  • わたしが独立当初にやってしまった「単価が低すぎる失敗」と、その回避策

目次

Web制作の副業は未経験から本当に始められる?

結論から言うと、未経験からでも始められます。ただし「始められる」と「月5万円が安定する」は別物で、わたしの観察では後者まで半年前後かかる人が多かったです。

国の統計を見ても、副業・兼業を含む柔軟な働き方は広がっています。中小企業庁の資料では、フリーランスとして働く人は全国で数百万人規模と推計されており(中小企業庁 小規模企業白書)、Web制作はその中でも在宅・時間の融通が利きやすい職種です。

制作会社時代に新人を何人も見てきた経験から言うと、未経験で詰まるのは「スキルがない」ことより「最初の1件目が取れない」ことでした。逆に言えば、1件目の壁さえ越えれば、2件目以降は実績を見せられるので一気に楽になります。だからこの記事では、スキル学習そのものより「いかに早く1件目を取り、月5万円の積み上げに乗せるか」を軸に置きます。

なお「未経験でも資格が必要では?」と聞かれますが、Web制作に必須の国家資格はありません。クライアントが見るのは資格より「作れるかどうか(=ポートフォリオ)」です。わたし自身、資格より実績で仕事を取ってきました。

Web制作の副業で月5万円に届くまでの順番は?

わたしが150案件を振り返って「これが再現性が高い」と感じた順番は、次の5ステップです。スクールに通うかどうかに関わらず、この順番自体は変わりません。

ステップ内容目安期間
11ジャンルに絞る(バナー or LP or WordPress)〜1週間
2模写+オリジナルでポートフォリオを3点作る1〜2か月
3クラウドソーシングに登録し1件目を取る〜2週間
4実績を増やして単価を上げる2〜3か月
5確定申告・経費管理の体制を作る並行

制作会社時代、わたしが新人に最初に言っていたのは「全部やろうとしないで1ジャンルに絞れ」でした。バナーもLPもWordPressも中途半端にやると、ポートフォリオが散らかって発注側に刺さりません。最初は1つに絞り、そこで実績を作ってから広げるほうが、結果的に月5万円までが速かったです。

ステップ5の確定申告を「並行」に置いているのは、稼ぎ始めてから慌てる人が本当に多いからです。後半で詳しく整理します。

初案件の取り方そのものは、わたしが両プラットフォームを同条件で使い比べたクラウドワークスとランサーズの比較記事に提案文の通過率まで含めて書いているので、登録先で迷ったらそちらを参照してください。

未経験が最初に受けやすいWeb制作の案件と単価は?

初心者が現実的に受けられる案件と、わたしが実際に見てきた単価レンジを整理します。

案件タイプ単価レンジ(実勢)制作時間の目安初心者の入りやすさ
バナー制作3,000〜10,000円1〜3時間
ロゴ・アイコン5,000〜30,000円3〜8時間
LP(ランディングページ)30,000〜80,000円15〜40時間
WordPress簡易構築・修正10,000〜100,000円5〜30時間

数字はわたしが受注・外注の両側で見てきた実勢レンジで、競合各社が出している単価感ともおおむね一致します。

ここで未経験者に伝えたいのは、月5万円の届き方が案件タイプで全く違うということです。

  • バナー積み上げ型:5,000円のバナーを月10本。1本2時間なら月20時間で5万円(時給換算2,500円)。実績が早く溜まる。
  • LP少数型:50,000円のLPを月1本。制作30時間なら時給換算1,600円台。1本の重みが大きく、未経験だと納期で詰まりやすい。

わたし自身は独立直後、見栄を張って最初からLPを受けて納期に追われ、時給換算で1,000円を切ったことがあります。これがわたしの「単価が低すぎた失敗」の正体で、未経験のうちはバナーで実績と時間あたり単価を確保してからLPに移るのが安全だと、後から痛感しました。

ポートフォリオがない未経験はどうやって1件目を取る?

「実績がないから案件が取れない、でも案件がないと実績ができない」——これは誰もが通る壁です。制作会社で新人を見てきた経験と、自分が独立時にやったことを合わせて、現実的な突破法を3つ挙げます。

  1. 架空案件で3点作る:実在しそうな架空の店舗・サービスを想定し、バナーやLPを「実案件のつもり」で仕上げる。発注側は「実績ゼロ」より「架空でも完成品3点」のほうを圧倒的に評価します。
  2. 知人の小さな仕事を実費で受ける:知人の店のSNSバナーなどを、相場より安くてもいいので「実名で公開していい実績」として1件作る。ただし、親しい相手ほど条件を口約束にせず、納品範囲と回数を文章で残すこと(制作会社時代、親しい間柄のトラブルを何度も見ました)。
  3. クラウドソーシングのコンペ・タスク案件:いきなり高単価を狙わず、低単価でも「評価が付く」案件で実績マークを1つ作る。最初の評価1件が次の提案通過率を大きく上げます。

提案文は、テンプレのコピペより「相手の募集文を読んで具体的に1文返す」だけで通過率が変わります。わたしが同一案件で両プラットフォームに同条件で応募して通過率を比較したデータはクラウドワークスとランサーズの比較にまとめています。

Web制作の副業で確定申告は必要?20万円ラインの実務

ここが競合記事でほぼ抜けている、けれど稼ぎ始めたら関わってくる部分です。税務の最終判断は税務署や税理士に確認してほしいのですが、150案件を通して周りの副業仲間を見てきた観察者の立場から、「最低限ここは知っておかないと後で慌てる」ポイントを公的情報ベースで整理します。

副業所得が20万円を超えると確定申告が必要

会社員(給与所得者)が副業で得た所得が年間20万円を超える場合、原則として所得税の確定申告が必要です(国税庁 No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人)。

ここで間違えやすいのが、基準は「売上(収入)」ではなく「所得(収入−必要経費)」だという点です。たとえば副業の売上が30万円でも、PCソフト代や通信費などの経費が12万円あれば所得は18万円となり、20万円以下です。経費を正しく記録しておくことが、そのまま判断のカギになります。

「20万円以下なら申告不要」でも住民税の申告は別

見落としが多いのが住民税です。所得税には「副業所得20万円以下なら申告不要」という特例がありますが、住民税にはこの特例がありません。所得が20万円以下で所得税の確定申告をしない場合でも、お住まいの市区町村に住民税の申告が必要になるケースがあります(取り扱いは自治体により異なるため、国税庁 確定申告特集 や市区町村の窓口で確認してください)。

雑所得か事業所得かの区分

副業の所得が「雑所得」か「事業所得」かで、使える控除(青色申告特別控除など)が変わります。国税庁は、その所得を得る活動について帳簿書類の記帳・保存があるかどうかを一つの目安として示しています(国税庁 No.2072 青色申告制度)。副業を本格化させ事業所得として青色申告をする場合は、開業届の提出が前提になります(国税庁 個人事業の開業届出・廃業届出等手続)。

わたしの周りでも、月5万円が見えてきた段階で会計ソフトを入れて帳簿を付け始めた人は、翌年の確定申告がスムーズでした。逆に、領収書を放置していた人は3月に泣いていました。稼ぎ始めと同時に経費の記録を始める——これが副業を長く続けるうえで地味に一番効きます。

なお、フリーランスとの取引にはフリーランス・事業者間取引適正化等法(いわゆるフリーランス新法)も関係します。発注側との契約条件の明示などが定められているので、受注側も知っておくと身を守れます(公正取引委員会 フリーランス法特設ページ)。

副業で月5万円を超えたら次に何をすべき?

月5万円が安定したら、次は「時間あたり単価」を上げるフェーズです。わたしが3年目で会社員時代の給与を超えられたのは、案件数を増やしたからではなく、1件あたりの単価と見積もりの作り方を変えたからでした。

具体的には、

  • 同じ作業でも「言われた通り作る」から「提案して作る」に変えると単価が上がる
  • 見積もりに含める項目(修正回数・素材作成・ディレクション)を最初に線引きする
  • 安い案件を切って、評価の高い継続クライアントに寄せる

この単価アップの実務は、わたしが見積もり項目をどう変えたかをWeb制作の見積もりと単価アップの記事に具体的に書いています。独立後の年収推移のリアルはWebデザイナーフリーランスの月収の目安にまとめているので、副業から本業化を考える段階で読んでみてください。

スキルにまだ自信がなく、独学では不安という場合は、制作会社が運営する実務寄りのスクールで基礎を固める選択肢もあります。下記は実務に近いカリキュラムを持つスクールの一例です(自分の学習スタイルに合うかは無料相談で確かめてください)。

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実案件の獲得そのものは、クラウドソーシング大手から始めるのが現実的です。承認後に下記の登録窓口を掲載予定です。

まとめ:未経験のWeb制作副業は「順番」で決まる

Web制作の副業は、未経験からでも始められます。ただし月5万円を安定させるには順番が大事です。

  • まず1ジャンルに絞り、ポートフォリオを3点作る
  • バナー積み上げ型で実績と時間あたり単価を確保してからLPに広げる
  • 稼ぎ始めと同時に経費を記録し、20万円ライン・住民税・雑所得/事業所得の区分を押さえておく

わたし自身が独立当初に単価を安く設定して後悔した側だからこそ言えるのは、「焦って高単価案件を受けるより、時間あたり単価を意識して積み上げるほうが結局速い」ということです。この記事を入口に、案件獲得・単価アップ・確定申告それぞれの関連記事で深掘りしてください。

よくある質問(FAQ)

Q1. Web制作の副業は完全未経験でも月5万円稼げますか?

A1. 可能ですが、わたしの観察では半年前後の準備期間が必要なケースが多いです。1ジャンルに絞ってポートフォリオを3点作り、クラウドソーシングで1件目の実績を取れば、そこから積み上げで月5万円は現実的な目標です。

Q2. 未経験が最初に受けるべき案件は何ですか?

A2. バナー制作がおすすめです。1本1〜3時間で完成し、5,000円前後の案件を月10本受ければ月5万円に届きます。実績が早く溜まり、時間あたり単価も確保しやすいためです。LPは単価が高い反面、未経験だと納期で詰まりやすいので実績を作ってからが安全です。

Q3. 副業の所得が20万円以下なら確定申告は不要ですか?

A3. 所得税の確定申告は原則不要ですが、住民税の申告が別途必要になるケースがあります。また「20万円」は売上ではなく所得(収入−必要経費)の基準です。判断に迷う場合は税務署や市区町村の窓口、税理士に確認してください。

Q4. Web制作の副業に資格は必要ですか?

A4. 必須の国家資格はありません。クライアントが見るのは資格より「作れるかどうか」=ポートフォリオです。資格取得より、まず完成品を3点用意するほうが案件獲得には直結します。

Q5. 副業を本業にするタイミングの目安はありますか?

A5. 一概には言えませんが、わたしの周りでは「副業所得が会社員収入の半分前後で安定し、継続クライアントが複数いる」状態が一つの目安でした。本業化を考える段階で、開業届や青色申告(事業所得)の準備を始めると移行がスムーズです。

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この記事を書いた人

Web制作会社を7年勤めて独立して4年、累計150案件を超えてきた Shimizu です。フリーランスになりたい人が増えるたびに「稼げますか」と聞かれますが、正直に言えば「1年目はかなりきつかった」です。

クラウドソーシングで月10万円を稼ぐのも最初は大変で、単価を上げるために何を変えたか、なぜ直営業に切り替えたのか、Figmaを覚えたことで何が変わったか――これらは「なんとなくフリーランスになれた人の話」ではなく、会社員時代に副業で準備し、独立後に単価を段階的に引き上げてきた4年分のリアルな試行錯誤の記録です。

デジハリなどのスクールが「卒業生の就職率○○%」と言っているのが本当かどうか、クラウドワークスとランサーズのどちらが案件を取りやすいか、LP制作の単価相場はどこで下げ止まるか。自分が迷ってきたことと、後輩から受けてきた相談を整理してお伝えします。**個別の契約・料金交渉・確定申告の判断については、弁護士・税理士など専門家にご相談ください**。

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